飲食店の集客といえば、どんな方法が思いつくでしょうか。
携帯電話が普及する前であれば、チラシや新聞などで情報を集めていました。
しかし、昨今はインターネットが普及。その気になればいつでもお店の情報を調べて比較もできるようになっています。
効果的な集客を実現するには、デジタル・アナログの両面からのアプローチが重要です。
今回は具体的な集客アイデア10選とともに、効果的な集客のポイントを解説します。
飲食店の集客アイデア5選(デジタル編)
インターネットが身近になった現代。
食べたい物や近くのお店を検索してお店を選ぶ行動が日常的になりました。
つまり、新規顧客を獲得するためには、ホームページやグルメサイト、SNSの活用が必須です。
簡単にできる方法からお店らしさをアピールできる方法まで、Web戦略の種類は幅広く存在します。まずはお店にあったツールをしっかりと見定め、顧客へアピールしましょう。
飲食店の集客アイデア(デジタル編)その1 ホームページを活用する
ホームページは、グルメサイトなどと比較して、お店の独自性を出しやすいツールです。
顧客の多くはホームページでメニューを見たり、予約や問い合わせをしたりする際にアクセスします。
そのため、お店の情報と安心感を伝えることはもちろん、グルメサイトなどでは実現不可能な「お店らしさ」をアピールするのに活用するのがおすすめです。
一方で、ホームページは集客効果としては即効性に欠けます。
SNSや飲食店検索サイトと連動しないと「ホームページの存在を知らない」可能性も考えられます。
ホームページの運用はある程度長期的なスパンをもって考えておくと良いでしょう。
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飲食店の集客アイデア(デジタル編)その2 グルメサイトに登録する
グルメサイトにお店の情報を載せるのも、ひとつの集客方法です。
顧客が来店するきっかけにグルメサイトを見るケースが多い点は魅力といえるでしょう。
ただし、掲載料はかかります。
グルメサイトに登録しておけば、インターネットで検索した際に上位表示されやすいです。
ネット予約やクーポンといった機能を活用できるのもメリットです。
また、グルメサイトによっては口コミなどを投稿・確認できるため、口コミを見てお店を選ぶ傾向にある顧客へのアプローチとしては有効な方法です。
飲食店の集客アイデア(デジタル編)その3 Googleマップに登録する
Googleで店名を検索すると、お店の情報が出てくることがあります。これはGoogleビジネスプロフィールを設定することで表示できる機能です。
Googleマップの「ビジネス情報の更新」から、オーナー認証や詳細なデータ入力、営業時間の適正、写真の追加や口コミの管理などを行えます。継続的に情報を更新する必要はありますが、無料かつ気軽に最新情報やイベントなどを投稿して顧客にアピールすることが可能です。また、口コミへの返信や間違った内容の投稿への削除申請も行えます。
飲食店の集客アイデア(デジタル編)その4 デリバリーサービスに登録する
店内飲食にこだわらず、デリバリーに対応するのもひとつの選択肢です。
特に近年は感染症拡大の影響から、持ち帰りの需要が高まりました。
自炊では実現できないクオリティの持ち帰りメニューを提供することで、顧客のニーズを満たすのも一つの戦略です。
テイクアウトメニューを提供する際は、料理自体はもちろん中身が漏れないよう容器にこだわったり、捨てる時に分別しやすい容器を選んだりといった工夫も重要でしょう。
また、デリバリーサービスにお店の料理を登録すれば、料理をスムーズに届けてもらえます。
手数料などはかかりますが、お店側・顧客側双方が移動せずとも商品を届けてもらえるため、配送にかかる人件費を削減することが可能です。
飲食店の集客アイデア(デジタル編)その5 公式SNSを運用する
インターネットが今まで以上に身近になった現代では、SNS内で話題性を演出し、集客につなげる店舗も珍しくありません。
写真を#(ハッシュタグ)つきでアップしたら100円引き、あるいはお店のSNSをフォローでワンドリンクのサービスをするなど、さまざまなキャンペーンが行われています。
一方で、SNSを利用する場合には、媒体ごとに顧客の年齢層などを考慮する必要があります。
顧客のペルソナを考えながら、適したSNSを選定・活用してみましょう。
・LINE
料金:無料~月額1万5,000円(広告は除く)
利用者の主な年齢層:若年層~シニア層
クーポンやアンケートなどの機能が無料で使えます。また、ほかのSNSを使っていない方へもアプローチも可能です。登録してもらうための工夫が求められます。
料金:無料(広告は除く)
利用者の主な年齢層:若年層~中年層
写真をアップするだけで、簡単に投稿可能なSNSです。その分、顧客は写真と添える程度のコメントからの情報しか得られません。「映え」のセンスを求められるケースもあります。
料金:無料(広告は除く)
利用者の主な年齢層:若年層~中年層
リツイートで拡散されるほど費用対効果が高まる傾向があります。情報が拡散されやすい分、炎上リスクが高いというデメリットがあります。慎重に投稿することが重要です。
料金:無料(広告は除く)
利用者の主な年齢層:中年層
お店の情報をたくさん登録可能な点がFacebookの一番の魅力です。また、Facebook内で広告を打つこともできるます。ホームページ代わりに利用する店舗もあるようです。
飲食店の集客アイデア5選(アナログ編)
インターネットを使う集客方法も便利です。幅広い年代の方へアピールするにはチラシなどの集客方法も欠かせません。さまざまな理由からインターネットを使わずにいる方へのアプローチや、お店の前を通った方へのアピールなどを行うためにも、アナログな集客方法も押さえておきましょう。
飲食店の集客アイデア(アナログ編)その1 店頭に看板・のぼりを設置する
最終的な来店の決め手は、店頭のアピールです。
例えば、お店を探しながら歩く人や通りすがりの人に対して、おすすめメニューなどが書かれた看板を置くことでアピールできます。看板を出すだけなので即効性があります。ボードとペンなどがあれば低コストで始められるのも魅力的です。のぼりを作成する場合は手書きの看板よりコストがかかります。その分看板よりも強くアピールできます。
飲食店の集客アイデア(アナログ編)その2 チラシを配布する
チラシは、特定の範囲内に住んでいる顧客に対して効果的にアピールできます。
開店直後だけではなく、継続的に送って思い出してもらう方法としても利用可能です。
この際にクーポンをつけて配布するのがコツです。来店したくなるようなお得感を演出できます。
・ポスティング
お店のある地域周辺の家に直接チラシを投函していく方法です。近所の方にアピールし、お店を利用してもらいます。口コミを増やしてもらったり、リピーターになってもらったりする効果を期待できます。しかし、ほかの郵便物と混ざる可能性が高いので、捨てられないような工夫が必要です。
・ダイレクトメール
お誕生日クーポンなど、来店を促進するアイテムを同封できるのがダイレクトメールの魅力です。住所などの情報が必要で、郵送する際に費用がかかりますが、継続的にアピールするのに効果的です。
・新聞折り込み
新聞に挟まれているチラシです。ポスティングとは異なり、読まずに捨てられる可能性は低くなっています。しかし、新聞の発行部数は年々減少傾向にあります。つまり、ターゲットの顧客が新聞を購入していなければ情報が届かない点はデメリットです。
飲食店の集客アイデア(アナログ編)その3 ポイントカードでリピーターを増やす
リピーターを増やす方法として、今でも多くの店舗で使われているのがポイントカード・会員カードです。コストをあまりかけずに開始できます。さらに特典目当ての顧客に対してリピート利用も促せます。入会してもらう工夫が必要な点や紛失のリスク、来店時に所持しているか否かなどの課題もあります。しかし、最近ではポイント管理関連のスマホアプリなどがあります。ポイントカードの課題を比較的クリアしやすくなりました。リピーター施策としては、取り入れやすい手法といえるでしょう。
飲食店の集客アイデア(アナログ編)その4 平日限定キャンペーンを実施する
顧客が集まりにくい時間帯を狙って、キャンペーンを行いましょう。平日に限らず雨の日限定など、柔軟に変更してアピールを継続できます。例えば、スーパーなどでは雨の日に割引セールを開催。喫茶店では平日のランチ時間帯はコーヒー1杯無料。店舗はさまざまなキャンペーンを行っています。顧客が少ない時間帯を狙ってキャンペーンを実施すれば、来店する顧客が増えるかもしれません。
飲食店の集客アイデア(アナログ編)その5 看板メニューを開発する
「看板メニューがあるお店は人気がある」といったイメージを持つ方は多いでしょう。
実際「あのレストランは美味しいからおすすめ」と言われるよりも「あのレストランは店主こだわりのオムライスがおいしいからおすすめ」と言われた方がキャッチーで印象に残りやすいはずです。
ほとんどの場合、お店は1つのメニューに力を入れており、お店や商品のコンセプト・ターゲットなどを店員が共有・理解しています。美味しいと思える味になっているか、誰でも頼みやすい価格になっているかはもちろん、覚えてもらいやすいネーミングなども意識してみましょう。
飲食店が集客率を上げるためには、経営の基礎を見つめ直すことも大切
集客方法が充実していても、飲食店経営の基礎が定まっていない場合は、想像通りの結果が出ない可能性もあります。どういった人をターゲットにしているのか、顧客にどう過ごしてほしいのか。お店の根本的な部分を明確化し、効果的なアプローチができれば効果をより実感できるはずです。
店舗コンセプトを明確化
どんなに高品質な食材を提供するお店でも、コンセプトが明確化されていなければ顧客は集まりません。健康や美容を意識した女性をターゲットにしたお店で考えてみましょう。実際に訪れる顧客が仕事終わりにお酒を飲みたいサラリーマンでは、コンセプトと異なります。新規顧客も入りづらくなってしまうケースもあります。
こういった状況を回避するために、お店のコンセプトは以下の要素を押さえてください。子どもでも理解できるような内容にまとめておくと良いでしょう。
・どういった顧客に来店してほしいのか(健康や美容を意識した女性など)
・どんな時に利用してほしいのか(頑張っている自分へのちょっとしたご褒美など)
・何をメインに提供するのか(フルーツや豆乳を使ったスイーツなど)
関連記事:飲食店に必要なコンセプトの考え方【無料ダウンロード有】
顧客属性をリサーチ
どのような人がこのお店を利用するのかしっかり把握しましょう。ターゲットへのアプローチ方法を見直すことも重要です。例えば、今まではチラシを配って近所の方がリピーターになり、その口コミが広がって人気になるといった集客が一般的でした。
しかし近年、多くの人々はインターネットを利用してさまざまな情報を入手しています。
若い世代をターゲットにする場合はチラシよりのSNSやグルメサイトに力を入れる方が効果的です。こういった対策を行うためにも、お店に来る顧客がどんな人物なのか、情報を集めておくことは非常に重要です。
競合店舗の研究
顧客属性を理解するだけでは、まだ足りません。同じような顧客がターゲットの同業他社に顧客を取られてしまうケースもあるでしょう。
インターネットの普及により、誰でも簡単に比較できるようになりました。対抗するためには経営者側も、自分の店を競合店舗と比較し研究する必要があります。店によっては、ミステリーショッパーを雇ってまで研究する場合もあるようです。他店舗がなぜ人気なのか、ニーズに対応するためどのようなことを行っているのか。他社研究するのも効果的な集客方法を導くために大切なステップです。
まとめ
集客方法について具体的なアイデア10個と飲食店経営の基礎について解説しました。
第一にお店のコンセプトや顧客属性などのリサーチを重ねることから集客は始まります。そのうえで顧客のペルソナを明確化します。に各ターゲットに効果的な方法でアプローチしていくことが重要です。インターネットの普及で、SNSやグルメサイトなどで目まぐるしく情報が変わっていく現代。だからこそ、ひとつの集客方法に捉われず柔軟に対応してみましょう。