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飲食店開業までのスケジュール紹介。準備・必要なものを徹底解説

飲食店開業までのスケジュール紹介。準備・必要なものを徹底解説

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飲食店開業を考える上で大切なこと

飲食店を開業するにあたって大切なのは、開業してから継続させることです。

さらに、利益を出せるお店を作らなければ、長期的な経営は難しいでしょう。

開業してから廃業に至る飲食店は、1年以内で30%、3年以内で70%、5年以内で80%
3年以上で全体の半数以上が廃業となっています。

今回の記事は、開業までのスケジュールを紹介します。
繁盛店へ導くためのポイントを交えて説明していきます。

準備期間は6ヶ月から1年、準備内容は?

飲食店を開業するまでの期間は、基本的に6ヶ月から1年が相場です。

初めて飲食店を開業される場合は、イレギュラーなことも起こると想定した上でスケジュールを組むといいでしょう。

飲食店を開業させるために必要な準備内容は大きく8つあります。

コンセプト
決め
物件探し資金調達
届け出・資格の
手続き
飲食店開業人材募集と
育成
備品・什器の
発注
メニュー開発
・食材仕入れ
事業計画書の
作成

準備内容の流れは、業態を決めて出店エリアを選ぶことから始まります。
次に事業計画を練り、資金を調達して、内装を揃え、事務手続きを行います。
人材を集め、メニューを開発、開業という流れが一般的です。

12ヶ月間に振り分けて準備を進めていくとスムーズに開業することができます。

スケジュールシートはこちらからダウンロードできます。

手元に用意して、スケジュールを固めましょう。

飲食店を長期的に継続するにはコンセプト検討と調査を念入りに行う

飲食店経営を長期的に続けていくためには、お店を経営する軸となる「コンセプト」と競合やニーズ、出店エリアなどの念入りな調査が必要になります。

ここでのコンセプトとは、飲食店を運営する際に基本的な観点(テーマ)や考え方(方針)のことを指します。

飲食店を経営する中で軸となるコンセプトは、コンセプトシートを使用しましょう。

コンセプトシートは、お店の基本的な考え方やターゲット層、業態の市場やオペレーション内容、店舗環境や販促方法、出店エリアの情報などを可視化するためのものです。
自身の理想とするお店を作る上で役立つツールの一つです。

コンセプトシートは飲食店を運営していく上での基本戦略です。
そのため、考えるだけではなく業態や競合店などの調査も必要です。

コンセプトを決める際の注意点とポイント

コンセプトを決める際、希望の出店地域にどのようなニーズがあるかなどの念入りな調査がポイントです。

注意点は、ただ自分がやりたいことだけでコンセプトを決めてしまうことです。

やりたい業態と出店したいエリアを自身の欲だけで決めてしまう。
すると実際にニーズがないなど、開業して間もなく閉店せざるをえなくなってしまう可能性は高いです。

まずは、出店地域の調査や業態の市場を分析しましょう。
地域にある飲食店や、客層、周辺の交通機関、近隣住民の特徴などを調べてみます。
細かく観察していくと、業態のニーズが見えてくるはずです。

例えばカフェを開業する場合。
「〇〇町はカフェが少ないけど、いつも満席で需要があるな。」など、実際にエリアに足を運んで観察することはとても重要です。

エリアと業態の分析結果がわかれば、ニーズが見込めるメニュー構成や店内の雰囲気、オペレーションなどが決めやすくなります。

コンセプトがしっかり決まれば、スケジュールを立てて準備を進めていきましょう。

飲食店開業までのスケジュールの基本

【開業12ヶ月前から10ヶ月前】コンセプトを決める

コンセプトを決める際は、5W1Hの法則を使うと検討しやすくなります。

5W1Hの法則
whyなぜ創業する目的・目標
who誰にターゲットとなる顧客
what何を商品やメニュー
whereどこで物件
whenいつ開業の時期・営業時間
howどのように接客対応やオペレーション

各項目に具体的なイメージを書き出していくことがポイントです。

可視化した時に、「自身がやりたいお店のイメージ」と「顧客のニーズ」に整合性が取れているかが確認できます。

整合性が取れていなければ、集客してもお客様はきてくれません。

コンセプトシートは、5W1Hに基づいて納得がいくまで書き直すことをおすすめします。

「儲かる構成」になっているか確認しましょう。

例えば、「くつろげる居酒屋を作りたい」となると、回転率が低く売上と利益が上がらないなどがリスクとなります。
コンセプトシートに書き出して、どのようなリスクがあるのか確認しておきましょう。

【開業10ヶ月前から7ヶ月前】事業計画書の作成

ここでいう事業計画書は、飲食店を開業するために金融期間から融資(お金を借りる)を受ける際、

開業後の運営を見越した収支計画や具体的な事業内容を記載した書類のことを指します。

開業資金、そして継続していくための運営資金を調達するために必要な書類です。

事業計画書を作成する際は、説得力のある内容にしましょう。

金融機関は将来の返済に期待できない経営者にお金を貸すことはできません。現実性のある事業計画書を提出することで、出資や融資を受けやすくなります。

事業計画書のフォーマットを無料でダウンロードできるサイトもあります。
書き直せるように数枚印刷しておくと良いでしょう。

【開業6ヶ月前】物件探し

出店エリアの候補決め

出店するエリアを決める際は、事業計画書からターゲットとなる顧客の来店が見込めるエリアかを調査する必要があります。

出店したいエリアは競合がどれくらい存在していて、どのような雰囲気で、業態のニーズはあるのかを調査しましょう。

店舗の物件探し

ある程度エリアの候補が決まったら、不動産会社のサイトで候補エリア内にある物件を探します。

不動産会社に物件を問い合わせる際は、ある程度具体的な希望を伝えておきましょう。
物件選びがスムーズになります。物件の空き状況などをこまめに連絡してくれるため、1から探す手間も省けるでしょう。

物件の内覧と近隣の調査

物件を内覧する際のポイントは、利益を出せる席数や動線のイメージをあらかじめ紙に書いておくことです。そうすることで、実際に開業してから営業中の雰囲気などがイメージしやすくなります。

なかでも、物件の外は特に重要視する必要があります。

物件から公共交通機関の距離や道のり、曜日別・時間帯別の人通り、周辺の競合店と競合店の客層、通行人の目線などを観察しましょう。ターゲットとなる顧客を集客できそうかが見えてきます。

【開業5ヶ月前から2ヶ月前】飲食店の運営に必要な準備や手続き

内装の設計と設備

内装の設計は、内容業者に任せることが基本となります。

ここでの注意点は、多くの飲食店開業に携わった実績がある業者を選ぶことです。

飲食店は厨房の配置や動線が重要となります。店舗の内装は一度作ってしまったら変えることができないため、業者選びは慎重に行いましょう。

業態のオペレーションに見合った設計で施工してくれる業者を見つけるために、施工実績を見ておく必要があります。

メニュー開発と仕入れ先の選定

コンセプトに合ったメニュー開発を行いましょう。

メニュー開発において、主な流れは6つのステップになります。

  1. ①コンセプト考案
  2. ②メニュー構成
  3. ③レシピ作成
  4. ④原価計算と価格設定
  5. ⑤メニューブック作成

メニュー開発を進める上で繁盛店がやっているポイントを4つ紹介します。

1.原価率は30%に抑える

飲食店の経営管理に重要な原価率は、基本的に売価の30%に抑えることが一般的です。

原価率の計算式は(原材料費)÷(売上高)×100=原価率(%)となります。

30%を上回ったとしても31%から32%以内に抑えておくことがポイントです。

2.メニュー数は絞る

顧客が飽きないように、予めメニュー数を多く設定してしまうと、店舗のコンセプトがあやふやになりがちです。

中小規模の飲食店であれば、30種類から50種類程度が相場の数と言われています。

仕込みの手間や廃棄量などを考慮し、カテゴリー別に振り分けて偏りがないか確認しましょう。

[例]

  1. ①調理方法 (焼き物・揚げ物)
  2. ②食材別  (魚類・米類)
  3. ③目的   (晩ごはん・即席)

3つのカテゴリーに分けることで、考案したメニューに偏りが生じていればそこから絞りやすくなります。

3.季節商品・人気商品・定番商品を作る

季節ごとの商品、期間限定商品や定番など、一つの商品を目立たせる方法があります。

それは某アパレルブランドで行われている戦略で、あえて売れない色を陳列させることによって、本来売りたい色の服が売れる。即ち、引き立て役を作る戦略が成功しているようです。

あえて売れない商品をメニューに含めることで、売りたいメニューを引き立てるメリットがあります。

4.価格設定は顧客が把握しやすい数字に設定する

顧客が把握しやすい値段とは、280円商品や480円商品といったように、十のくらいの数字を統一するなど、顧客が覚えやすい価格設定にするのも一つのポイントとなります。

商品の価格を設定する際は、近隣の競合店調査が必須です。

ターゲットが許容する価格はいくらか、競合店の商品価格はいくらなのかを事前に調査しておきましょう。

スタッフ採用とオペレーション

飲食店でスタッフを雇う場合は、開業前のトレーニングを含めて2ヶ月前には求人をかけておきましょう。

飲食店のスタッフは、調理スタッフと接客スタッフが必要となります。

スタッフ教育を始める前に、キッチン・ホールのポジション設定と共に基本的なオペレーションを決定し、マニュアルを作っておきましょう。マニュアルがあれば、スタッフの接客対応や調理器具の扱い方などを統一することができます。

開業前の時間がない時でもスムーズなトレーニングが可能です。 

届出と資格の取得

飲食店を開業する前に忘れてはならないのが、各種申請などの事務手続きになります。

飲食店開業に必要な資格と届出は主に3つあります。

・「食品衛生責任者」

食品を扱う上で店舗に1名は必ず持っておかなければいけない資格になります。

食品衛生責任者養成講習会を受講することで取得可能です。

ただし、調理師免許をお持ちの方は受講する必要はありません。

・「営業許可証」

食品衛生責任者講習会を受講後に交付される許可証になります。

開業の10日前までに、「食品衛生責任者」の資格証明書と共に保健所に提出しましょう。

・「防火管理者」

飲食店の店舗で30席以上の利用が可能な大型店舗で取得が義務となります。

防火管理者の資格は平米によって2種類あります。

  • ・「甲種防火管理者」300㎡以上の場合
  • ・「乙種防火管理者」300㎡以下の場合

防火管理者の資格は、講習を受講後、開業日までに近隣の所轄の消防署に提出しましょう。

飲食店のジャンルによっては、先述した資格や許可証以外に取得する必要がある資格もあります。

厚生労働省が提示している「営業許可業種について(食品衛生法施行令第35条で定める34業種)」に、扱う食品によって取得する必要がある許可証の定義と対象が記載されています。

【開業1ヶ月前】  備品調達と確認作業

什器と備品の調達

飲食店に必要な什器は調理器具や食器・レジ台・椅子やテーブル・看板など営業に必要な家具や器具の全般のことを指します。

備品はおしぼりや伝票、筆記具などの消耗品のことを指します。 

什器と備品の調達は厨房と客席に分けてリストアップしておくと、抜け漏れなく揃えることができます。

ロールプレイング

実際に営業を開始すると、予想以上の忙しさでトラブルが発生することもあり得ます。

イレギュラーな事態を最小限に抑えるためにも、お客様の来店から退店までの流れを実践しておきましょう。

集客

営業を開始する前に認知してもらわなければ、お客様は来店してくれません。

最低でも開業の1ヶ月前から集客を開始していきましょう。

チラシを作ることも一つの方法ではありますが、SNSの活用は集客において重要なツールともいえます。

動画を作成するなど、魅力的に見せるための工夫が必要です。

繁盛店へ導くための集客方法

SNSの利用のみで開業される飲食店も少なくはありませんが、

お客様は、初めて来店するお店に関して、ホームページをチェックする行動は今も変わらずあるようです。

信頼性が高く、お店の雰囲気がひと目見てわかるのがホームページになります。

飲食店のホームページを作成する際、MEO対策と予約欄を設けるのは当たり前と言われている時代です。ぜひ活用しましょう。

当社では各社ホームページ制作を比較した記事も掲載しておりますので、ぜひ参考にしてみてくださいね。

忙しい開業準備をお手伝いします…Smart10。

プレオープンで課題を見つけて、万全の準備でグランドオープンしよう

準備が整ったらプレオープンです。

プレオープンは、身内や友人など関係者を招いて営業する形が一般的です。

実際、お客様に商品やサービスを提供する際に思わぬトラブルが出てくる場合があります。

プレオープン中に起きたことをしっかり見直し、グランドオープンで営業が円滑に回るように体制を整えておきましょう。

まとめ

今回は、飲食店の開業スケジュールと繁盛店へ導くためのポイントをご説明いたしました。

飲食店を開業するにあたって大切なのは、コンセプトをしっかり決めておくことです。

内装やメニュー作成、スタッフ育成、集客全ての場面でコンセプトをぶらさない。
そうして計画を進めていくことで、ターゲットにしっかり的を得た集客をすることができます。

開業後も力を入れて行かなければならないのが、「集客」です。

新規顧客を集めない限り、リピーターは一向に増えません。

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