スマートフォンの普及に伴い、今やいつでもどこでもWebページを閲覧できるようになりました。
小さい子供から高齢者に至るまで、現代ではWeb検索を行って情報を知ることが一般化しつつあり、ユーザーの情報源としてのホームページの意義はますます高まっています。
しかし、実際に集客を見込んでホームページを制作してみたものの、思ったほどアクセス数や来店客数の増加につながらないというケースも多いのではないでしょうか。本記事ではそのような事業者様向けに、集客ツールとしてのホームページの基礎知識から、集客を成功させるためのコツ、失敗しやすい落とし穴などについても解説します。
目次
ホームページ集客の基礎知識
まずはホームページ集客の目的や、よく使われる方法などについて確認しましょう。
ホームページ集客の目的
ホームページで集客する目的と言えば「売上増加以外に何かあるの?」と思われる方が多いかもしれません。しかしながら、ひと口に売上増加と言っても、その実現には消費者がホームページを利用する目的と、タイミングを分析する必要があります。
そして、その理解に役立つのが、現代の消費者の行動をモデル化した「AISAS」という概念です。
当概念では、インターネット時代の消費者が商品やサービスの購買に至る過程を、以下の5段階に分類しています。
- ・Attention(注意・認知) ……各種メディアやSNS、店頭などで商品・サービスを認識する
- ・Interest(興味・関心) ……商品・サービスに関心を持つ
- ・Search(検索) ……商品・サービスを検索する
- ・Action(行動) ……店頭やWeb販売などで商品・サービスを購入する
- ・Share(共有) ……購入した人が、SNSなどでレビューを投稿する
このモデルからは、店舗や商品に関する情報を受け取るだけでなく、購入者自身による発信・拡散に至るまで、ほとんどの過程にWebが関わっていることが見て取れます。つまり、ホームページでの集客の目的は、これら5段階のうちお店の強みとなっている部分を伸ばしたり、逆に弱みとなっている部分をカバーしたりすることにあるといえるでしょう。
ホームページ集客の方法
ホームページによる集客にどんな方法が最適なのかは、AISASをはじめとした購買モデルのどの段階を重視するかに加え、業種や業態によっても変わってきます。例えば、最初のAttentionに力を入れたいのであれば、SNS運営の体制を作って連携することや、第一印象重視の独自性あるページ作りなどが考えられます。一方、Searchで消費者の目に留まる機会を増やしたいのであれば、ホームページのファーストビュー(上位表示)に食い込めるよう、表示順位を上げる工夫をすべきです。
あるいは、Actionで購買してくれる人の増加を見込むならWebから予約を取りやすく改修したり、通販ページを充実させたりするなど、さまざまな方法が考えられます。
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なぜ失敗する?ホームページ集客
ホームページによる集客が失敗してしまう背景には、明確な原因がいくつかあります。
成功のコツをお伝えする前に、ここでは致命的な落とし穴となる4点に絞って原因を解説します。
目的意識が希薄
冒頭で触れたように、ホームページを通しての集客・売上増加はあくまで結果です。重要なのは、そこに至る過程のどの部分に力を入れたいかという目的意識です。そこが曖昧なままホームページ作成・改修に取り掛かっても、高い効果は期待できません。
「どの客層が対象か」「アピールしたいのはどこか」「どういった購買行動につなげたいか」という部分を明確にしたうえで、最適なホームページ集客の方法を検討しましょう。
更新頻度が低くて情報が古い
Searchの段階でホームページを訪れる顧客が求めているのは、興味を持ったお店の商品・サービスなどについてのより深く、新しい情報です。最終更新がはるか昔で、近況や最新情報が掲載されていなければ、閲覧してくれた見込み客もサイトを離れてしまうことでしょう。
また、営業時間や不定休の予定、取扱商品、メニューといった重要な情報が、長期間更新されていないのもNGです。せっかく来店しても目的の商品・メニューがなかったり、そもそも営業していなかったりすると、来店客を失望させる結果につながりかねません。
デザイン先行で使いづらい
扱いやすいホームページ制作ソフトや、スマートフォンからも作成・更新が可能なアプリの普及に伴い、近年では手軽にホームページを作成できる環境が整ってきています。
しかし、自由度の高さはそのまま短所にもつながり、特にホームページ制作のノウハウがない状態では見づらいページになってしまう可能性もあるのです。また、近年ではスマートフォンからのアクセスが増加しているため、PCからだけでなくモバイルデバイスでの表示にも最適化しなければなりません。
アクセス解析が不十分
ホームページは作成して終わりではありません。実際にサイトを訪れた閲覧者がどのようにページ間を移動したり、逆に留まっていたりするかという流れの把握が重要となります。
この流れを視覚化する「アクセス解析」を行っていないか、または不十分な場合は注意しましょう。ホームページのどこをどのように改善していけばよいかが曖昧になってしまい、手をつけるべき箇所がわからないという事態に陥りがちだからです。
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最強集客ホームページに生まれ変わる6つのコツ
それでは、自店のホームページを有効な集客ツールとして生まれ変わらせるためにはどうすればよいのでしょうか。ここでは、具体的な集客対策のコツを6点挙げて解説します。
目的とペルソナを明確にする
まずは「誰に」「何を」「どのように」伝えたいかを明確にしておきましょう。
このうち「誰に」に該当する顧客像の設定は「ペルソナ」とも呼ばれる重要なものです。ペルソナは年齢・性別といった基本的な事項から、職業・肩書き・家族構成などの社会的な立場や、時には来歴や個人名までも想定して設定することがあります。
このペルソナの設定が具体的になればなるほど、ターゲットをより具体的に絞り込み、どの商品(サービス)をどのように訴えるべきかという方針を確立しやすくなるのです。
ユーザー目線で改修する
伝えたいことだけを盛り込むのではなく、ユーザーがホームページを利用する際の使いやすさ(ユーザビリティ)の向上も忘れないようにしましょう。
必要な情報にたどり着くまでのクリック数やスワイプ数が多かったり、リンクの設置場所が分かりづらかったりすれば、閲覧途中でユーザーが離脱してしまう可能性が高まります。伝えたい情報を簡潔に伝えられるページにするには、導線を短くし、リンクを目立たせる(視認性の向上)などの工夫が必要です。
強みを伝えて差別化する
多くの店舗経営にも言えるように、持ち味を活かすことはホームページにおいても何よりの集客になります。自店にしかない強みを積極的にアピールしていきましょう。
ただし、経営者が考える自店の強みと、商品・サービスを実際に利用した顧客が感じる魅力との間には、認識の相違がある場合も考えられます。そのようなイメージの差を埋めるには、顧客から直接聴き取る以外に、意見フォームやレビュー機能の設置なども有効です。
アクセス解析結果を活かす
ホームページの改修すべき部分を効率的に発見するために、アクセス解析を利用しましょう。
先程もご紹介した通り、アクセス解析ではユーザーのホームページ上での足取りを視覚化して分析することができます。各ページの閲覧時間や離脱までの時間の長短、どのユーザー層・リンクからのアクセスが多いかなど、改修に必要な情報をまとめて得ることができるのです。
得られた情報からユーザーの動きを推測し、仮説を立てて取り掛かることでより集客効果を生むホームページへと近づいていくでしょう。
PDCAサイクルで更新する
アクセス解析から得られた情報を以てしても、ホームページの改修は一朝一夕に終わるものではありません。次の改修へ生かしていくためには、集客効果を測定し、フィードバックして定期的に改修を図るPDCA(計画・実行・測定・評価)サイクルの確立が重要になります。
改修の効果が想定より少ない場合、設定したペルソナは適切か、改修の方向性が間違っていないか、強みに顧客イメージとの齟齬はないかなど、上述したような点を見直しましょう。
SEOを意識する
検索結果で上位表示を目指すことで、それだけユーザーの目に触れる機会が増え、集客力向上につながります。その際に意識しておきたいのが、SEO対策という概念です。
SEOは「検索エンジン最適化」という意味で、検索エンジンに対して正しくWebページのコンテンツを伝えることを指します。WebページやWebサイトを充実させ、なおかつコンテンツを検索エンジンフレンドリーな形式に整備することで、特定のキーワードで検索した際に上位表示されやすくなります。これがSEO対策です。例えば、新規開業でラテアートが売りの喫茶店が、ホームページをオープンしたとします。検索キーワード「〇〇駅 喫茶店」だけでは、グルメレビューサイトなどに存在する数多くの喫茶店の紹介ページに埋もれ、たどり着けるユーザーは少なくなるでしょう。
そこで自店の強みを活かす形でSEO対策を行い、競合ページよりもコンテンツを充実させ「〇〇駅 ラテアート」など複数のキーワードで上位表示を狙えば、閲覧数の増加が見込めるという仕組みです。
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個人での運営に限界を感じたら?
上で列挙した中には、すぐにご自身で手を付けられそうな対策もあれば、事前知識がなければなかなか難しそうなコツもあったのではないでしょうか。多忙な経営の合間を縫った改善作業に限界を感じた場合には、やはり専門家に依頼するのが一番です。ここではホームページの改善に役立つ専門業者の例をご紹介します。
ホームページ制作会社を頼る
作りたいホームページの目的やデザインのイメージがある程度固まっているならば、専門の制作会社へ依頼するのが信頼性の高い方法となります。初期費用こそかかりますが、制作・改修を依頼後はチェックと修正指示だけを適宜行っていけばよいため、日々の業務と両立する負担を大幅に減らすことができるでしょう。
また、保守管理・運営やアクセス解析まで行ってくれる企業であれば、PDCAサイクルの実行も一任でき負担をさらに削減できるため、ランニングコストを払う価値は大いにあるといえます。
SEOライターにお任せ
SEOについては、検索エンジンから「質の高いコンテンツ」と評価される基準が刻々と変化しており、対策すべきポイントについても幅広くなっています。
また、なるべく多くのキーワードに対応し順位を上げるためには、ホームページ全体のコンテンツの充実度も問われます。そのため、個人で全てを賄うのはますますハードルが高くなっているのです。
充実させたいコンテンツの方向性を決め、SEO対策に特化したライターに依頼すれば、そういった専門知識を要する執筆作業を一任できます。ライターや企業によっては、ペルソナの設定や検索キーワードの分析段階からサポートしてくれる場合もあり、集客において有効な手段といえるでしょう。
まとめ
ホームページによる集客は、ネット時代の消費者の購買行動における、ほぼ全ての段階に訴求できる有効な集客手段です。しかしながら、目的やペルソナが固まらず、ユーザー目線が不足したホームページ作成・改修では効果を挙げることは難しくなります。集客効果のより高いホームページとして生まれ変わらせるためには、ご紹介したコツを踏まえて作成したうえで、継続的に改修していくことが重要です。自分で取り組むのが難しいと感じた場合は専門業者へ任せてしまうのもひとつの手でしょう。試行錯誤を重ねて、より多くのユーザーに見てもらえるホームページを目指してみてください。
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