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飲食店の7割が遭遇しているお客様の迷惑行為。今後の対策。

飲食店の7割が遭遇しているお客様の迷惑行為。今後の対策。

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当記事をご覧いただきありがとうございます。

今回は、飲食店が悩むお客様の迷惑行為について対策と対応方法を紹介していきます。
「みんなの飲食店研究会」パートナーライターの私が、飲食店の勤務歴8年間で数多くのクレーム対応や迷惑行為に対応して参りました。

最近は、飲食店の「衛生面」に関わる迷惑行為も増えてきています。
飲食店側で明日からでもできる対策や対応方法について、飲食店経営者様や店長様の参考になれば幸いです。

お客様が迷惑行為に至る原因

お客様の迷惑行為(カスタマーハラスメント)が、SNSで拡散されるなどの影響で多くの大手飲食店チェーンが被害に合う事件が後を絶ちません。
回転寿司店チェーンの迷惑行為がSNSで拡散されて以降、牛丼店チェーンやうどん店チェーン、さらにはショッピングセンター内にあるフードコートまで迷惑行為が増え続けています。

飲食店のお客様による迷惑行為は今に始まったことではありません。
居酒屋では泥酔したお客様が帰らない。トイレを汚される。
バイキングではお皿に食べきれない量の料理を盛りつけ、持参した容器に詰めて持ち帰るなどが挙げられています。

迷惑行為にいたる原因は3つあるといわれています。

・社会的迷惑行為としての認知がない

自身の欲求を第一に考え、周りのお客様が不快感やストレスを感じる規範を認知していないことを指します。

例:「大声で話す」「長居する」「スペースを独占する」

・公的自意識より私的自意識が高い

マナー違反とわかっていたとしても、自身の欲求を優先し行為に至ることを指します。
「お店側に大きな迷惑はかからないだろう」と考える意識で行動しているともいえます。

例:「客席で寝る」
  「持参した容器に料理を詰めて持ち帰る」

・承認欲求

世間からの注目を集めたい欲望から、常識から逸脱した思考で問題行動を引き起こすことを指します。

例:「飲食時に意図的なマナー違反を行い、SNSで拡散をする」

迷惑行為をさせない!日頃の対策術

飲食店の人手不足などが原因で迷惑行為が増えていることも事実。
オペレーションを見直す事が必要とされている中で、日頃から実施できる4つの対策方法を紹介します。

・スタッフが定期的な中間サービスに伺う(お客様の異変に気づく)

飲食店の中間サービスとは、食事後の食器を下げに伺うことや、お冷やを交換する又は注ぎにいくことを指します。
定期的にスタッフが店内をラウンド(お客様のテーブル状況の確認)を行うことで、お客様の異変に気づくことができます。

中間サービスは迷惑行為を防止するうえで、お客様も丁寧に対応してくれていると感じるため、顧客満足度の向上にもつながるといえるでしょう。

・追加オーダーを促す/時間制にする(長居防止)

アルコール類を扱う飲食店や居心地の良いカフェなどは、ついお客様も時間を忘れて長居してしまうことがあります。

直接注意することも大事ですが、おかわりなど追加オーダーを促すことも一つの手段です。
「混雑時は2時間制」といった、入店時に予め利用時間のご案内をするなど飲食店側にも配慮が必要です。

・感謝の張り紙を掲示する(マナー違反防止)

以前、トイレの使用マナーについて取り上げたニュースがありました。
「日頃から綺麗にトイレをご使用いただき、誠にありがとうございます」など感謝文を添えた張り紙が、マナー違反防止に効果があると話題になりました。

客席に置いてある共用の食器類や食品も同じように対策をとることができます。
例えば、
「毎度、丁寧にご利用いただきありがとうございます。他のお客様も利用されるため、利用する際はご配慮いただければ幸いです。」というような張り紙です。

感謝の文が含まれていることによって、お客様も快く受け止める事ができるでしょう。
小さなメッセージが大きな防止効果になるのではないでしょうか。

・席の配置換えを行う(死角を作らない)

客席はスタッフの目に届く配置にすることをおすすめします。
死角ができてしまうと、お客様の異変に気づくことができないなどサービスも不届になってしまう恐れがあるためです。

店内の設計上、席の配置換えが厳しい場合もあります。
その際は、防犯カメラをお客様から見える位置に設置すると迷惑行為を防止することが可能です。

令和4年2月1日、厚生労働省で「顧客からの著しい迷惑行為の防止対策の推進に係る関係省庁会議」が開催されました。
議題の資料として「カスタマーハラスメント対策企業マニュアル」が公開されているため、
今後の対策として参考にしてみてはいかがでしょうか。

出典:「(資料1)カスタマーハラスメント対策企業マニュアル(案)」(厚生労働省)
https://www.mhlw.go.jp/content/11921000/000894063.pdf
 (令和4年2月21日に利用)

迷惑行為に対して直接注意をする際のポイント

・小さな声で依頼すること

注意をする際は、周りのお客様に聞こえないように声量を配慮することが重要。
注意された側が逆上する可能性もあるためです。

さらに効果的な伝え方として重要なのは「依頼する」こと。

「やめてください」など相手を否定する伝え方の場合、不快に思われてしまううえに、あまり効果的ではないと言われています。

「〇〇はご遠慮いただいてもよろしいでしょうか」など、「依頼する」伝え方がトラブルを引き起こさない効果的な伝え方です。

・注意している理由を伝えること

注意された相手が納得できる効果的な伝え方は、理由を添えることです。
「なぜ注意されているのかわからない」その苛立ちから、大きなクレームにつながることもあります。

「他のお客様のご迷惑になりますので、どうかご遠慮いただけないでしょうか」と
理由+依頼する伝え方」が相手も納得しやすく効果的だと言えるでしょう。

迷惑行為の注意に対して逆上された場合

丁重に伝えたにも関わらず、逆上されてしまい対処に困ることも可能性としてあります。

・「機械的」な対応で退店を促す

飲食店でいう「機械的」な対応とは、接客用語やマニュアル通りに接すること。
おもてに感情を出さずに対応することも「機械的」な対応と言えるでしょう。

普段の接客で「機械的」な対応はかえって、お客様に不快感を与える場合もあるため、
良いとは言えませんが、悪質クレーマーや迷惑行為に効果的な対応方法だといえます。

他のお客様に大きく迷惑がかかる場合は、
「申し訳ありません。他のお客様のご迷惑になりますのでどうか退店願います。」と
一言伝えて退店を促しましょう。トラブルが大きくなる前に、飲食店側の冷静な対応が必要です。

日頃からお客様との距離感を意識することが大切

お客様との距離感を縮める事ができれば、お互いの信頼性も高くなることで迷惑行為の防止につながるのではないでしょうか。
接客の良さやサービス次第で、お客様が変わることも可能性としてあります。

さらに、手段として効果的と言われているのが、ホームページでスタッフ紹介を入れるなどです。
スタッフブログを更新されている飲食店も最近では増えてきています。

ホームページでブログやスタッフ紹介を更新するメリットは2つあります。
・お客様が親近感を得やすい=距離感を縮めやすい
・来店した際のイメージが湧きやすい=集客効果アップ


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