魅力的な広告求人が完成したとします。しかし、求職者の目に留まらなければ意味がありません。このことから、求人広告の掲載先となる媒体の選定が非常に重要になります。
特に、近年は媒体によって得意分野や専門分野が明確に示されています。自社にメリットのある求人媒体を選ぶことはなおさら重要です。
そこでこの記事では、理想の求職者像に合わせた求人媒体の選び方について、深く掘り下げて解説します。
目次
求人媒体の種類
まずは、求人媒体にはどのような種類があるのかをまとめて見てみましょう。近年は特に、インターネットを介した媒体が主流になりつつあります。
求人Webサイト
民間企業が運営。インターネット上に求人情報を掲載し全国から求職者の募集が期待できる媒体です。掲載数や利用ユーザー数が多いことが特長。インターネットの発達やスマートフォンの普及が著しい現代。もっとも主流な求人媒体の一つと言えるでしょう。
新卒者向け、アルバイト向け、中途採用者向けなどの業務形態ごとに差別化されるケースもあれば、特定の職種に特化したサービスを展開する場合もあります。専門性の高い求人は特に採用条件と求職者のマッチングが難しくなる傾向にあります。求人の特性ごとに求人サイトの媒体を選ぶことで、条件にマッチした潜在層への訴求が容易に行えるメリットがあります。
検索エンジン
検索エンジンは、「Google」や「Yahoo」が一例。キーワードを用いて検索を実行します。内容に応じた情報を一覧で表示する仕組みです。求人情報専門の検索エンジンもあります。多くは無料で利用可能。求人Webサイトと併用して情報を掲載するケースも少なくありません。
掲載費用の形態としては、検索エンジンを利用したユーザーが求人情報をクリックした回数分が加算される仕様です。クリックの単価はサービスごとに異なります。媒体の規模やエリア、時期などによって変動するようです。
ハローワーク
ハローワークは厚生労働省が運営する雇用サービス機関です。「公共職業安定所」が正式名称です。
アルバイトのみならず、さまざまな職種や業態の求人募集を統括している媒体で、若年層からシニア層まで幅広い求職者によって利用されています。
全国に約500カ所以上の事務局が存在。基本的には事務局の存在するエリア内からの求職者の募集を基本としています。そのため、全国区から募集をかけたい場合には不向きかもしれません。一方で、国からの運営支援は多数のメリットを生んでいます。求人情報の閲覧・募集が無料、幅広い求職者から選定できる、など。メリットは大きいと言えるでしょう。
また、ハローワークを経由して採用が決定した場合、国から助成金が支給される可能性があります。
オウンドメディア
オウンドメディアは企業が自身で保有するメディアのこと。「自社サイト」として運用されるケースが一般的です。また、近年はSNSのユーザー数が増加。企業アカウントを開設し商品のPRや採用情報の掲載のために運用するケースも少なくありません。
オウンドメディアの運用を自社で完結させるためにはコストやノウハウが必要です。しかし、求人情報の内容やレイアウト、表現の方法に制限がありません。動画や画像をふんだんに盛り込むなど、工夫をしながら応募者への訴求が可能というメリットがあります。
バイトマッチングアプリ
バイトマッチングアプリは近年広まりつつある求人媒体の一つ。日払いや単発でのアルバイト求人を募集する際に用いられます。「1日だけ」「履歴書不要」「採用後すぐに就労可能」など求職者は募集のハードルが低くなります。採用側も「1日だけ募集したい」「繁忙期だけ人手が足りない」といったスポット採用が気軽に募集できます。
一見長期採用への効果は低いと思われるかもしれませんが、「試用雇用」としての活用も可能。長期採用に向けてミスマッチを防ぐ意味でも注目を集めている媒体です。
フリーペーパー・チラシ
フリーペーパーやチラシなどの紙媒体は昔から利用されてきた手法です。現在でも手軽に利用できる手法として活用されています。特に電子デバイスの操作が難しいシニア層への訴求が期待できます。募集エリアや職種によっては引き続き紙媒体の活用も検討すべきでしょう。
Web媒体の求人とは異なり、ページやチラシをめくりながら網羅的に求人情報を探します。「偶然目に留まった求人情報から応募した」といったアプローチが期待できます。反対に、他の媒体と比較すると情報を掲載するスペースが限られてしまいます。少ない情報の中から魅力的な情報を精査する必要があります。
ネット上での『検索』が主な行動プロセス
求人情報の媒体は数多く存在します。実際にデータを参照しながら利用媒体の分布を見てみます。どのような違いがあるのでしょうか。
ジョブズリサーチセンター「求職者の動向・意識調査2021基本報告書」によると、利用した求人情報源としてもっとも多い結果は「求人情報サイト(携帯・スマホ)」。全体のうち44.5%が利用したと回答しています。これに加え、パソコンから求人情報サイトにアクセスしたケースも32.2%。全体から見て3番目に多い利用者が多い媒体という結果になりました。
また、同機関が2017年に実施した同様の調査の結果と比較すると、「求人情報サイト(携帯・スマホ)」の項目が10.8%も上昇。他の媒体と比較すると飛躍的に上昇していることがわかります。
この結果から、近年は特に携帯やスマートフォンで気軽に求人情報を検索できる、求人情報サイトやアプリの利用が求められる傾向にあることがデータからも読み取れるでしょう。
アルバイト求人サイトの仕組み
求人探しの方法として需要が高いことから、求人サイトやアプリに求人情報を掲載したいと考える企業も多いのではないでしょうか。とはいっても、求人サイトは運営会社や特性によって掲載するためのコストやプロセスが大きく異なります。大まかに3種類に分類しながら見ていきましょう。
クリック課金タイプ
求人情報をWebサイトに掲載するだけではコストが発生しません。求職者のユーザーが自社の求人情報をクリックした際に、そのクリック数に応じて掲載料金を支払う方式です。コストが発生した場合はユーザーが求人情報に興味を持ったことが判断できるため、クリック数が少ない段階で採用まで至った場合は少ないコストで運用が可能になるでしょう。
クリック単価は媒体によって数十円から数百円程度と幅がありますが、業種に対する競合の多さやAIの自動判定によって変動・調整がなされる可能性もあります。また、クリック課金タイプには有料枠のオプションが設けられていることがあります。これは、クリック課金の単価を上げる設定にする代わりに、求人広告をWebサイト内の見えやすい位置に優先的に配置されるという仕組みが一般的です。
掲載時課金タイプ
先行投資として、媒体に掲載する段階でコストが発生する料金モデルです。
掲載する期間は一週間からひと月ごと、もしくは1シーズンごとで、コスト発生のタイミングも期間によってそれぞれ異なります。
求職者からの募集の有無にかかわらずコストがかかるため、仮に採用人数がゼロだった場合は大きな損失となる可能性もあります。その一方で採用人数によって金額が左右されないため、オープニングメンバーなどの大量採用を目指しているケースでは費用対効果が高くなるでしょう。
成果報酬タイプ
求職者のエントリーがあった時点、もしくは採用が決定した時点でコストが発生するタイプです。
クリック課金タイプと仕組みは似ていますが、求職者がより採用に近づく段階でコストが発生する仕組みになっており、媒体に掲載しているだけでは大きくコストがかからない点がメリットと言えるでしょう。
ただし、エントリー人数や採用者数が直接コストに影響するため、大規模な求人募集では他の料金モデルよりもコストが膨れ上がる可能性があります。
求人媒体を選定するコツ
これまで紹介した通り、求人媒体によって特性やメリットが大きく異なります。
では、どのような点を考慮しながら選定を進めると良いのでしょうか。
広告コストの予算
媒体によっては、初期費用がかからない料金モデルのものもあります。「求人情報を掲載してすぐに費用がかさむのは心配、できるだけ抑えたい」。そんな場合にはクリック課金や成果報酬の料金モデルを検討してみましょう。
有料広告などオプションサービスを利用することは人材の認知度を高めるためには有効な方法です。だからといって必ずしも理想の人材を採用できるとは限りません。オプションプランなどを利用する際には、ある程度期限を決めて募集をかけましょう。効果が薄いと判断した際には募集媒体を変更するなどの見直しも考慮するようにしましょう。
媒体の知名度・ユーザー層
掲載したい媒体のユーザーが多ければ、それだけ掲載した求人情報をチェックしてもらえる確立が高まります。とはいっても、ユーザー数が多いということは掲載情報も多いということです。キャッチコピーなどを工夫して訴求力の高い求人情報の作成力が求められるでしょう。。
また、単純にユーザー数が多ければ良いというわけではありません。ユーザーが自社の求める人物像とマッチングしているかどうかを確認しましょう。
例えば、中途採用を目指すユーザーが多い媒体にアルバイトの募集を出した場合。採用へたどり着くユーザー数は多くないことが予想できます。自社の業務内容に適したユーザー層が多い媒体を選定しましょう。マッチング率が高まります。
採用時期
募集をかける要因が「すぐに働ける人材を募集」なのか。それとも「将来的に働ける人材を募集」なのか。この二択でも得意とする媒体は異なります。1日から1週間程度の繁忙期を乗り切りたいというニーズであればバイトマッチングアプリで募集をかける手段があります。これがもっともスピーディーに選定が可能な方法です。長期契約を望む人材を選ぶには適さない手法でしょう。
募集人数と合わせて採用におけるスケジューリングを立てておきましょう。現在の人材募集に適した求人媒体の選定がおのずと絞れてくるはずです。
飲食店専門だからマッチしやすい!求人広告の掲載ならmapjob
求人媒体は特性やメリット・デメリットが非常に多様化しています。これまで以上に自社のターゲット層を狙える媒体を選定しなければいけません。飲食店のアルバイト人材を募集したいけれど、掲載媒体がまだ定まっていない。そんなときは、飲食店専門の求人広告サイトである「mabjob飲食」をご検討ください。
「mapjob飲食」は株式会社マイスターが運営する飲食店専門の求人検索サイト。首都圏をはじめ全国各地の求人情報を掲載しています。 求人広告費用や応募、面接コストがかかりません。求人広告の掲載数も無制限でご利用いただけます。さらに、求人広告の修正や情報管理は24時間365日いつでもアクセス可能。とっさの情報変更時にもスピーディーに対応が可能です。
まとめ
インターネットやスマートフォンの普及に加え、テレワークやフレックスタイムの浸透している今。働き方の多様化などの変化の影響もあり、求人の手法や媒体も多様化が進んでいます。それぞれの媒体やサービスの強みや相性を事前に精査していないと、採用に至らないだけでなく無駄なコストがかさむ結果につながりかねません。まずは採用計画をしっかりと立てて、自社にとってもっともメリットのある媒体を選定することが重要です。