今回の記事は、新型コロナ5類引き下げに伴う飲食店の対応と今後の回復について説明していきます。
目次
新型コロナ5類の概要
令和5年5月8日より、新型コロナウイルスが5類に引き下げられます。
5類に対しての考え方や分類は、厚生労働省が発表しています。簡単に言えば、以前の2類で行われていた措置は不要です。
業種別ガイドラインも廃止されます。
飲食店に対して要請されていた「営業時間の短縮」や「マスク着用」、「入店時のアルコール消毒と検温」、「パーテーション設置」は、事業者が判断し取り組む方針へ切り替わる予定です。
新型コロナ5類の具体的な取り組みや概要は、政府や都道府県によって異なります。各都道府県の公式サイトをチェックしておきましょう。
「引用」:大阪府 新型コロナウイルス感染症5類感染症への位置付け変更について
令和5年3月22日 大阪府
https://www.pref.osaka.lg.jp/attach/37375/00447449/05siryo.pdf
「引用」:東京都 新型コロナウイルス感染症の5類感染症への以降に係る都の対応について
(令和5年3月16日 第115回東京都新型コロナウイルス感染症モニタリング会議資料 抜粋)
アフターコロナで飲食店の対応はどう変わる?
1.感染対策の徹底は継続
飲食店では、今後も入店時のアルコール消毒や換気、3密の対策は有効です。制限が緩和されたとはいえ、お客様の中には感染を疑う方も多いはず。
仮にマスク着用を取りやめても、従業員同士の会話が目立つとお客様も懸念してしまう恐れはしばらく続くでしょう。
お客様の反応を見ながら徐々に制限を緩和していくことが大切です。
2.オンライン集客の強化
コロナ収束以降も、人々のライフスタイルは日々変化し続けるでしょう。
そのため、飲食店でもホームページやSNSを利用したオンラインでの集客はより強化が必要です。
ホームページの場合、ブログの更新など日々情報がアップデートされているかが重要なポイントです。
3.デジタル化の普及
デリバリーやテイクアウトの需要は今後も一般化されると予想できます。
スマホで手軽に注文できるなどスマートなサービス提供は飲食店においても重視されることでしょう。
4.サービスの強化
コロナ禍の影響で人々のライフスタイルが変化していく中で、考え方も変化してきています。
以前までは、料理の味や見た目が重視されてきました。
コロナが収束する中で、飲食店を利用するお客様は、サービスに注目しているようです。
基本的な接客マナーは当然のことながら、お客様の期待を先読みした感動体験の提供が重要です。
飲食店を利用するお客様に求めることは?
1.団体利用時の大声での会話は控えるようお願いする
制限が緩和されて以降、歓送迎会などの宴会需要が一気に高まる可能性があります。実際、5月8日のコロナ5類引き下げに伴い、事前に宴会コースのボリュームアップなど、アフターコロナでのキャンペーンによる打ち出しを行う飲食店も増えてきました。
しかし、コロナ前までと同様の対応をしてはいけません。
人数制限は緩和されますが、周りのお客様にも配慮した対応が飲食店側に求められます。
アルコールを扱う飲食店では、特に盛り上がりやすくなってしまいます。
あらかじめ団体利用されるお客様には、大声での会話は控えるようなお願いも大切です。
2.入店時のアルコール消毒の徹底
飲食店で大切なのは、お客様が安心・安全に食を楽しむことです。
そのため、制限が緩和されて以降もアルコール消毒の徹底や店内換気が必須です。
お客様には従業員から協力してもらうようお願いしましょう。
3.マスク着用の促し
飲食店を利用されるお客様に対しても多少の注意喚起が必要です。他のお客様にも配慮した利用をお願いするよう促していくことをおすすめします。
5類に引き下げられたと共に、多くの飲食店では団体利用者数が増加傾向の見込みです。
とはいえ、今後も感染リスクも慎重に考えていかなければなりません。
集団感染を防ぐ取り組みとして、さまざまな工夫が必要になるでしょう。
例えば、大声での会話を控えてもらう。アルコール消毒を促す。他、感染防止対策の促しは引き続き取り組む必要があります。
感染防止対策に配慮した上で、団体利用の需要は大幅に伸びると予想されています。
5類に引き下げたことで飲食店に期待できること
1.営業時間の拡大
コロナ後の営業時間拡大で収益の増加に期待できます。他には、競合との競争力強化も見込めるはずです。
営業時間を伸ばすことで、仕事終わりのビジネスマンなどの利用も増えます。つまり客層が広がる可能性があります。
さらには、利用する時間の幅が広がるため、顧客満足度も上がるでしょう。
ここで注意しておきたいのは、むやみに営業時間を伸ばしてしまうこと。
人材不足などの問題や、営業時間拡大によってコストがよりかかってしまうため、売上に見合った運営を考える必要があります。
2.テイクアウト需要の増加
モバイルオーダーなどテイクアウトのサービス提供のシステム化が進んでいます。
コロナが収束したことによって、テイクアウトサービスの利便性はさらなる向上を見せることが予想されています。
実店舗だけの売上ではなく、デリバリーやテイクアウト、ネット通販など販路拡大もしやすくなったため、さまざまな戦略で競合との差をつけやすくなるでしょう。
3.インバウンドやビジネス客の増加
高い収入を持つインバウンドやビジネス客を集客することで、客単価のアップが大きく狙えます。 インバウンド客に関しては、消費行動が地元のお客様とは異なるためバランスのとれた売上アップにつなげられるでしょう。
4.給付金などの支援策
国や自治体は新型コロナ5類引き下げに伴い、飲食店に対して支援策などを実施しています。
具体的には、小規模事業者持続化補助金です。
売上高が前年よりも大幅に減少し、経営が困難であると判断された小規模の事業者を対象に給付金が支給される制度です。 条件などは、各自治体によって異なるため各自治体の情報をチェックしておく必要があります。
インバウンドも回復傾向
最近では、インバウンドも回復傾向にあるようです。
さらに5類に引き下げられることによって日本への入国数も増えることが予想されています。
現在、中国からの入国に対しては臨時的な水際対策を実施しています。2021年の9月に比べて検疫の手続きが大幅に緩和されました。
最近では、海外からの観光客を乗せた大型バスも見受けられるようになり、徐々に回復傾向にあるようです。
海外向けのグルメサイトで日本の飲食店が多く掲載されているサイトもあるため、インバウンド対策も必要になってくるでしょう。
世界中に対応したホームページで集客のチャンス
飲食店は地元の顧客だけではなく、さまざまな国や地域の人が見つけることができるネット社会。
今後もオンライン集客は強化していく必要があります。
強化するべき内容は具体的に3つです。
・GoogleマップやYahoo!マップを利用したMEO対策
最近では、グルメサイトで検索するよりマップ上で飲食店を探すことが一般的になってきています。
MEO対策は、飲食店に対して有効的な集客サービスの一つです。
関連記事:飲食店経営者が取り組むべきMEO対策。
・ホームページの多言語化
世界中の人が見られるネット社会であるため、言語の壁への対策も必須です。
より多くの人々に認知してもらうために、ホームページの内容が多言語化しましょう。より集客に強くなるためおすすめです。
・映える写真や動画の掲載
お客様は、来店前に飲食店のホームページをチェックします。来店した際に失敗したくないからです。
来店時にチェックするのは、雰囲気やメニューの豊富さ、料理の味や見た目です。
写真を掲載するなら、シズル感のある美味しそうな写真や躍動感を感じさせる動画をホームページのファーストビューで利用してください。写真や動画の使い方を工夫すれば、お客様の購買意欲を刺激します。
飲食店を探すネットユーザーの多くは、ホームページがある飲食店に対して安心感を抱きます。ホームページが飲食店の信頼度を高めてくれます。
SNSからホームページへの導線を作るなど、集客ツールのアップデートも検討してみてはいかがでしょうか。