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人材募集に「入社祝い金」は有効?メリット・デメリットを解説

人材募集に「入社祝い金」は有効?メリット・デメリットを解説

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企業の中には、求人募集にあたって入社祝い金を設定しているところがあります。企業側としては求人応募数が増えるというメリットがあり、求職者としても就職にかかる費用や当面の生活費を賄えるありがたい制度といって良いでしょう。
当記事では入社祝い金についての説明をはじめ、企業側におけるメリット・デメリットを中心に解説していきます。ぜひ採用活動の参考にしてください。

入社祝い金とは

入社祝い金とは、企業に採用され入社が決まった際に支払われるお金のことです。主に求人応募への動機やきっかけとして活用されています。
入社祝い金を設定しているのは、主に優秀な人材を多く採用したい企業です。採用者に入社祝い金を渡すことは、転職エージェントなどに成功報酬を支払うよりも多くのメリットがあります。
例えば、採用者にとって満足度や充実度が高くなるという点。結果的に優秀な人材の確保や長期定着に繋がるでしょう。
また、企業側から見た求人応募数の増加もあります。求職者にも転職や就職にかかる費用や当面の生活費を補填できるメリットがあります。

入社祝い金を支払う企業側のメリット

求職者目線では入社祝い金はもらってうれしい制度です。
しかし、支払う企業側はどうでしょうか。
企業側には以下のようなメリットがあります。

・多くの求人が集まる
・転職後の厳しい経済状況をサポートできる
・給与のような継続的な支払いではない

ここでは、入社祝い金を支払う企業側のメリットについて解説します。

多くの求人応募者が集まる

入社祝い金を設定している企業や人材紹介会社、求人サイトは多数あります。
目的は、より多くの求人応募者を募ること。やはり、求人募集で入社祝い金があると、より魅力的に映るものです。
現代の日本社会における慢性的な人手不足は深刻です。企業・職種を問わず優秀な人材は絶えず求められています。
そこで、入社祝い金ありの魅力的な求人を出します。応募者を増やして多くの人材を確保しようとしているのです。
中には、「わざわざ入社祝い金を設定しないと人が集まらないほどブラックな職場かも?」と勘繰る方もいますが、そんなことはありません。
入社祝い金は、人材確保のための先行投資。求職者へのラブコールと言ってもいいでしょう。
企業サイドにも求職者サイドにもメリットがあります。

転職後の厳しい経済状況をサポートできる

次の職を見つけてから離職するケース。離職してすぐに次の職が見つかるケース。いずれかであれば良いのですが、現実はそう上手くいきません。
転職までに時間がかかってしまった場合を考えてみましょう。給与が発生しないブランクの期間が発生します。すると、一時的に厳しい経済状況に置かれる可能性があります。入社祝い金は生活していく上で大きな助けになるでしょう。
企業側は、入社祝い金によって従業員が安心して働ける環境を提供できます。経済的に余裕があると、慣れない新しい職場での不安感やプレッシャーを払拭させます。気持ちを安定させる要素の一つです。入社直後にまとまった額のお金を支給し、従業員のサポートをすること。これは入社祝い金の大きなメリットといって良いでしょう。

給与のような継続的な支払いではない

やはり、求人を探す際の給与の額は重要視されます。実際に給与額を引き上げれば多くの求人が集まるでしょう。
しかし、採用してから資質や能力に問題のあることが発覚することも考えられます。そのケースでは、給与を引き下げたいのが企業側の心理かもしれません。しかし、一度設定してしまった給与額を下げるのは非常に困難です。最初から毎月支払う給与額を高く設定するのも難しいでしょう。何より、給与は毎月のコストとして発生するものです。
その点入社祝い金は、採用時に一度支払えば、それ以降のコストは発生しません。採用時のコストが高くなるというデメリットはあります。ただし、長い目で見れば給与額を上げるよりローリスク・ローコストで済むのです。継続的な支払いでないことには、このようなメリットがあります。

入社祝い金を支払う企業側のデメリット

入社祝い金のメリットについて解説しましたが、デメリットも確認しておきましょう。
主に以下の3点が挙げられます。

・入社祝い金を目当てに仕事に合わない人が応募してくる可能性がある
・もらった後にモチベーションが下がる可能性がある
・入社後にすぐ辞めても返金を求められない

入社祝い金は、求人にかかるコストを増加させるものです。以下で解説していきます。

入社祝い金を目当てに仕事に合わない人が応募してくる可能性がある

悪い言い方をすると、入社祝い金に釣られた求人応募が増える可能性が考えられます。業務内容や環境、本人の資質、能力に合わない求職者を採用しても、合わない仕事をするのであればその職場では長続きしないでしょう。結果、すぐに離職してしまい、企業としては入社祝い金の払い損となってしまいます。入社祝い金にはこういったデメリットもあるのです。
合わない仕事に就くことは企業側・求職者側双方にとっても良いことはありません。
求職者はなじめない職場で苦しみます。企業は適性のない従業員に仕事を任せにくいでしょう。入社祝い金を設定した場合、応募者の選考にはより一層慎重になる必要があるのです。

もらった後にモチベーションが下がる可能性がある

前述した入社祝い金目当てで入社した人に多い事象です。採用後、入社祝い金をもらった途端にモチベーションが下がってしまう人もいます。
求人応募時に新しい職場での目標や、仕事でやり遂げたいことが無い応募者が大半です。入社祝い金自体が目標のようなものなので、仕事を続ける目的が無くなってしまいます。
企業側にとって非常にマイナスです。同時に、応募者本人も仕事のモチベーションを引き出すことに苦労をするはずです。目標ややり遂げたいことは、仕事をする上で重要なモチベーションになります。面接時に深堀りして聞くと良いでしょう。

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入社後にすぐ辞めても返金を求められない

企業によっては、入社祝い金を支払う際に「入社後に規定の日数以内に自己都合で退職する場合は、入社祝い金を返金します」といった旨の誓約書を求めるケースがあります。企業はこの誓約書を根拠に、入社祝い金の返金を要求するのです。
しかし実際は、ほとんどが返金を求めることはできません。このような誓約は労働基準法で禁じられているからです。入社後にすぐ辞めても返金を求められないのです。
しかし、辞めた人にペナルティが無いわけではありません。勤務期間があまりに短いと、転職活動で不利になる可能性があるためです。企業側も入念に履歴書をチェックしましょう。入社祝い金目当ての応募なのかを見極める判断材料になります。

入社祝い金の相場は?

メリットを最大限に活かすには、入社祝い金の相場額を知りましょう。入社祝い金を設定しても、相場より少ない金額では効果を発揮しません。求職者が魅力を感じず、アピールに繋がらないためです。
そもそも、入社祝い金は求人募集時の義務ではありません。何円以上に設定しなければならないという決まりもありません。まずは同業他社の入社祝い金を調査します。そして、他社と同じくらいの額に設定しましょう。それにより、入社祝い金の額で差を付けられることがなくなります。企業本来の魅力をもって求人相場で勝負できます。
求人応募の競争に勝ちたいからといって、高額に設定はやめましょう。「ブラックではないか」と求職者に訝しがられる可能性も生じます。

入社祝い金を支給する際の注意点

入社祝い金を支給する際には、いくつかの注意点も存在します。

・入社祝い金は課税対象になることがある
・公平な制度として平等に支払う必要がある
・労働条件そのものを見直す必要がある

求職者側からしたら「もらえたらうれしい」くらいの認識の方が多いです。企業側はコンプライアンスにかかわる問題になりえます。きちんと確認してから支払うようにしましょう。

入社祝い金は課税対象になることがある

入社祝い金は支払い方や意味合い、定義づけによって、課税対象になるかどうかが決まります。
まずは入社祝い金が「契約金」とされている場合です。このケースでは、入社後の労務への対価という意味合いになり課税対象となります。この場合、企業では給与と同様に源泉徴収をしなければなりません。
対して、労務への対価ではなく企業からの贈与とされるケースでは、一時所得と見なされます。つまり、基本的に非課税です。ただし、金額が50万円以下の場合に限ります。
入社祝い金が20万円〜30万円程度の場合。基本的に非課税ですが、これを超えた場合は課税対象となるので注意が必要です。

公平な制度として平等に支払う必要がある

多くの求人応募者を集めて、長く働いてもらうには、公平な制度であることが欠かせません。
「よく働く人には支払うが、進捗の悪い人には支払わない」
「勤務態度が気に入らないから払わない」といったことは厳禁です。支払う時期や条件は従業員間で共通とし、公平でなくてはなりません。
また、定められたルールを会社都合で歪曲させることは信用問題に関わります。モチベーションを低下させる可能性もあります。これでは入社祝い金を設定した意味がありません。
お金に関する情報に関しては、従業員や求職者間で安易に共有されます。そのことを念頭に置き、公平性と平等性を意識しましょう。

労働条件そのものを見直す必要がある

入社祝い金は、求人応募数を増やせるというメリットについて前述しました。ただし、入社祝い金目当ての応募が集まってしまうのも事実です。労働環境が劣悪では、入社祝い金を通じて入社してもすぐに離職してしまいます。労働環境や雇用条件は総合的に考えるべきなのです。
入社祝い金で一時的に人を集めるのではなく、多様な面から労働環境を見直しましょう。例えば入社後の給与や昇給、賞与の有無や残業代などの金銭面。慢性的な残業がある労働時間でないかなど。高額な入社祝い金を支払うからといって、劣悪な環境では人も離れていきます。何より企業のイメージが低下して求人応募者が集まらなくなってしまいます。

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まとめ

当記事では、入社祝い金に関する基本的な説明から、企業側におけるメリット・デメリットを中心に注意点までを解説しました。
入社祝い金を設定する背景には、現代の日本社会における慢性的な人手不足があります。今や、求人を掲載するだけでは人が集まらないといっても過言ではありません。
入社祝い金にはさまざまなメリットがあります。求人応募数を増やし、優秀な人材の確保、入社後のサポートなど。しかし、入社祝い金目当ての応募も来るなどのデメリットもあるため注意が必要です。
当記事を参考に、ぜひ効果的な形で入社祝い金を活用した求人募集を行ってください。