飲食店で大きな課題にもなる客単価を上げる方法について紹介していきます。客単価を上げるには、「接客」「メニューシステム」「商品クオリティ」の3つが重要。
その中でも今回は、「接客」に着目して具体的に説明していきます。
飲食店の接客経験8年の私が確実に客単価が上がった方法のみを抜粋して紹介します。
これから飲食店を開業されるオーナー様や店長様の参考になれば幸いです。
目次
客単価とは
客単価とは、お客様一人当たりの利用金額の平均を指します。
計算式で表すと、【客単価=純売上÷客数】。
例えば、一日の売上が10万円で来店人数が50人だった場合。
10万円÷50人
=一人当たり2000円が客単価となります。
飲食店の客単価は場所やジャンルによってさまざま
飲食店でも客単価の相場は地域やジャンルによって違います。
カフェの場合、800〜1200円。
場所によっては2000円を超えるというところも最近では増えています。
レストランで3000円〜5000円。
居酒屋で2500円〜5000円。
上記それぞれが一般的な客単価です。
飲食店で客単価を日頃からチェックする必要性は?
客単価を確認することによって、以下のメリットがあります。
収益管理
客単価を把握すると、売上の予測や経営計画を立てやすくなります。
また、どの商品やサービスが収益をあげているのかを理解するのにも役立ちます。
マーケティング戦略
最近、飲食店でも重要とされているのがマーケティングです。
客単価を確認すると、どんなターゲット層に焦点を当てて、効果を見出すことができるかを判断できます。
メニュー改善
客単価をチェックすると、人気メニューや高額商品、需要が低い商品などを効率的に特定できます。定期的にメニューが改善されていると、新規顧客の集客にも繋がります。
サービスの向上
客単価を上げるためにできることを考えてみます。
それは、高客単価のお客様はどのようなサービスを求めているのかを分析すること。
高客単価の嗜好や要望をある程度把握すれば、サービス向上にもつながります。
他、富裕層などの客層にも影響するため重要な点とも言えます。
実際に、ホテルのラウンジに足を運んでみたり、高級レストランで食事をしてみましょう。
ホテルやレストランでどのようなサービスが行われているか。参考にできるヒントがたくさんあるためおすすめです。
飲食店が客単価を上げる接客ポイント4つ
1.アップセルを促進する
アップセルとは、客単価アップのことを指します。
飲食店の場合、トッピングの追加やサイドメニュー、ドリンクのサイズアップ提案などです。
アップセルトレーニングを従業員に実施しなければなりません。
しっかり時間を設けて、研修しましょう。
例)「コーヒーとの相性が抜群なこちらのケーキ、食後にいかがですか?」と食べ合わせなどを提案。顧客が注文して得をするようなアプローチが重要です。
2.季節メニューや特別メニューを提案する
従業員に、高価格帯の料理や特別メニューなどをおすすめするように指導しましょう。
顧客に魅力的な選択肢を提供することで、客単価を引き上げることができます。
指導する際は試食を行いながら、原材料などを把握してもらうことも重要です。
3.セットメニューやコース料理のおすすめ
複数の料理やドリンクをセットにしたメニューや、団体利用の顧客にコース料理の促進を行うことで大幅に客単価を上げられるでしょう。
顧客にバリエーション豊かな選択肢を提供。
そうすることで、より多くの料金を支払ってもらえるようにしましょう。
4.メンバー会員やポイントカードの登録推進
客単価を上げるためには、リピート率を上げることも重要です。
リピート率を上げるには、特典付きのメンバー会員やポイントカードの導入が効果的です。従業員が新規顧客に対応する際に積極的にアプローチできるように指導しましょう。
これらの方法を組み合わせると、飲食店の客単価を向上できます。ただし、顧客の満足度を考慮した上で、付加価値を提供することが重要です。
客単価を上げるためにサービスレベルも上げておきましょう。
飲食店は料理の味の次に重要なのは、接客です。「感動するサービス」が現代では求められていると言われています。
例えば、友達のように振る舞うサービス。決まった時間になるとスタッフのダンスタイムがあるサービス。デザートのイリュージョンショーがランチ帯とディナー帯に分けて行うサービス。
顧客を惹きつける演出があれば、より客単価を向上させられます。
気持ちの良い接客でファンを作り客単価もアップ
満面の笑顔と親切な対応で接客しましょう。顧客から気に入られてリピート率がアップします。従業員目当てのファンを作ることも、客単価アップにつながる戦略の一つです。
人当たりの良い親切な対応ができる従業員を育成するためには、日頃から従業員とのコミュニケーションが必要。
従業員育成に務める際に、褒め:7、指導:3の比率を意識してください。従業員のモチベーションを上げて、パフォーマンスの向上にも繋がります。
関連記事:4タイプ別のアルバイトの育成の進め方~モチベーションを下げない&効率的に成長させる方法
客単価アップと集客効果のある「SNS特典サービス」
飲食店や様々な企業がSNSやアプリを使った特典サービスが増えています。
自社のアプリを開設し、顧客が会員登録すると、クーポンや会員証をまとめて管理できます。
飲食店の集客効果として、自社のホームページ上にクーポン配信のお知らせや特典情報などを継続的に更新している飲食店は新規顧客の集客に強いと言われています。
ペーパーレス化にもつながるので、デジタルクーポン利用率も年々上昇ししています。前向きにデジタル化を進めて集客や客単価向上を目指していきましょう。
まとめ
今回は、客単価を上げるための方法として「接客」に絞りご紹介致しました。
最近の飲食店では、「感動の体験」を提供するなど顧客の感性に着目した演出とサービスに力を入れているところが多いようです。
なんとなくおすすめをするだけでは押し売りのようになってしまいます。そのため、エンターテイメント性も交えた演出をシステム化してみるのもいいでしょう。
飲食店の客単価を上げるには、デジタルとアナログのサービスバランスを取ることが重要です。
また、競合店のサービスを常日頃からチェックしておく必要があります。今後の客単価向上には欠かせない「サービス」に工夫を取り入れていきましょう。